とある秋のガイドの朝…

下界は、とても朝とは思えない、重苦しい霧に包まれ灰色の世界。あぁ、お客様がいるのに残念…　と思いつつダメ元で予定通りの展望台に上がったら…　なんと見事な雲海が広がっておりました。

 

山に陽の光が迫ると共に、雲がゆっくりと山肌を這い上っていく様子が、まるで生きもののようで”地球って生きてるんだな”と実感するひとときでした。

写真ではよくわかりませんが、前日の雨が高いところではうっすらと雪になり、雪の白と雲の白、黄金色のカラマツとのコントラストはこの時期しか見られない風景です。

歩いて行くうちに、徐々に厚い雲が霧となり、そして空に消えていきます。その過程もなんと神秘的。

Fex（フェックス）谷を見渡す丘にて。谷に向けて下って行く親子。帽子がかわいいね。

秋の美しさ。それは、一本一本の木がよくわかるようになるところ。夏は全面緑なのでわからないが、こうして色づいてくれると、あ、この木がこんなところにあったんだ、とか気づかせてくれるし、風景により奥行きを出してくれるように思う。まるで、葉っぱたちが命尽きる前にその存在を示そうとしているかのよう。散る直前こそこんなに鮮やかで美しい。人生も、こうありたいですね。

ちょうどよく下弦の月もお出迎え。

このエリアで一番人気のFex（フェックス）谷ですが、いつ行っても素敵。

途中の集落にある素朴な教会への立ち寄りは、マストですね。

午後も快晴だったので立ち寄ったコルヴァッチ展望台では、本当に空が澄んでいる時しか見えないツェルマットエリアの山脈…モンテローザとマッターホルンもくっきり見えました！

今回の様子は、動画にもまとめましたので臨場感あふれる絶景を味わいたい方は是非ご覧ください。↓