イタリア生活事情~犬のオペ・術後~
前回からの続きです。
読んでいない方は2ページ前から
戻ってみていただけると
わかりやすいです(^^)
*****3.術後処置と観察*****
指示された1時間の待ち中に、
遅めの朝ごはんで空腹だったことと
スイーツ屋さんでおいしかったため、
でっかいクロワッサンを
二個も平らげてしまいました。
当然カプチーノ一杯じゃ
口の中が甘々なので、
〆にエスプレッソも一杯。
それでも合計5ユーロなり。
イタリアのBarはお手軽で好きです。
…さて、ほぼきっちり1時間。
10:35
クリニックに戻る。
すでに新患者とそれぞれの飼い主
三組が待合中。
いつもの通り、おしゃべりが始まる。
…「初めての人は知らぬ顔」の
日本と対照的なのが、
イタリアのこんな場面です。
黙っている方が不審者と思われるほど。
私はこっちの方が好きだなぁ。
3分ほどすると、ドアが開き
「どうぞ」
…そう言われるが早いか、
奥から耳をつんざくような
犬の悲鳴が聞こえてきた。
キャンキャンギャンギャン…!!!!!
初めてだ、こんな彼女の
声を聴いたのは。
意識を取り戻し、
状況が理解できずに
多くの犬がそうなるという。
「飼い主の匂いをかぐと落ち着くからね、
早めに戻ってもらったのよ」
と、ベテラン女医さんのウィンク。
かっこいい。
慌てて処置台にかけより
声をかけつつ抱きしめる。
「大丈夫だよ、いるからね。
もう終わったよ~」
(もちろんイタリア語です)
つとめて明るく、大げさでなく。
キャンキャンは収まった。
しかしまだ焦点定まらず、
立ち上がる事もままならない。
5・6分、しっかり抱きかかえて待つ。
まだ状況把握は出来きらずも、
私がいる事、特に危険な状況ではない事は
理解できたよう。
若い男性医師と抱えて
下におろしてみる。
泥酔状態のようなフラフラ歩き。
その場に座り込む。
医師より、
“しっかり目覚めるまでしばらく一緒にいて様子を見てね”
と。
その間にドクター達は
隣の診察室で次の診察へ。
イーラ観察継続。
さらに5分後くらいか、
歩けるようになってきた。
すると、処置室を歩き回ろうとする。
匂いで状況確認したいのだろう。
しかし回り切れないうちに
疲れてまた座り込む、の繰り返し。
私のそばに寄り添うかと思うと、
突然歩き回り…を
20分くらい繰り返しただろうか。
だんだん、目つきも戻ってきた。
11:30
もうそろそろよかろう、と
ドクターより処方箋と
食事再開などの指示をもらい、帰宅。
処方箋:
抗生物質6日分。
鎮痛剤4日分。
指示:
・本日の投薬は済。
処方の薬は明日から始めるように。
・飲水は本日21時から可。
・食事は明日朝以降。
・抜糸10日後。
・傷をなめたりする時は、
顔周りを覆うカバーをつける事。
(エリザベスカラーと言う)
サイズは25。
・明日午後再診。
帰宅後の様子:
やはり自宅に戻った事で安心したよう。
少しうとうと。
でも時々、疑問を投げかけるような
目をしつつ私をみつめ、
居場所を変えてみたり、
ベッドやソファの上に寝てみたり。
普段は厳禁だけど、今日は
ベッドもソファも許してあげる♪
↑急ごしらえの、床のベッドでうとうとするイーラ
15:00
クロワッサン二個の効果も切れ
空腹を感じたため、
飼い主遅めの昼食。
普段は、食べ物の気配を感じると
すぐキッチンに寄って来るが
今日はそんな気配なし。
16:00
それまで、ふせ状態で
ずっと思案顔だったが
初めて体を横たえて眠る。
一日の疲れが出たのと
体内の状態も落ち着いてきたか。
17:00
ちょっと傷口をなめる仕草。
No、と声かけするとすぐやめる。
なるべくカラーはつけたくないので
そばにいて様子見とする。
来客のピンポン♪に反応し
一緒に玄関まで来る。
だいぶ調子が戻ってきたみたい☆
もう少しでお水はあげられるからね…
と慰めて頑張ってもらう。
では、今日の観察報告はここまで。
次回をお楽しみに…
★おまけ:スイスの湖にて。
カモの親子が気になってしょうがないイーラ。
でも水が怖くて膝までが限界。
それを知ってかカモは適度な距離を
常に保ちつつ、余裕。
カモのいいカモになるイーラでした。