【近いものほど無知な事がある】

【近いものほど無知な事がある】

「ミツバチは、果実を食い荒らす害虫だ」

そんな全く根拠のない偏見を

耳にすること自体驚きでしたが

さらに驚いたのが

その言葉を発したのが、

最もミツバチのお世話になっている

リンゴ農家従事者である、

という事実。

私の住む 

北イタリアのこの地域では

ワインになるブドウの他、

リンゴも

主要な農産物のひとつ。

そして

リンゴと言えば

多くの農薬を

必要とすることで

有名な果実です。

ミツバチ減少に

過剰な農薬が絡んでいる事は

間違いない事ですが

こちらのリンゴ栽培者の間で

農薬を減らそう、という

取り組みを聞いたことは

私の知る限り

未だありません。

それどころか

このような認識の生産者が

少なからずいるのが事実です。

「ミツバチは

果実を食べたり

穴をあけたり

危害を与える」

その言い分が、

農薬をふんだんに使って

生産効率を上げる為の

言い訳なのか

何かからの刷り込みで

本気でそう思っているか

真意は謎です。

しかし、

このままミツバチが

減り続けたら

最初に、そして最も困るのは

自分達だという事。

農薬をしっかり使う事で

今年の生産量は

確保できるかも知れないけれど

長い目で見たら

毎年 大きなリスクを

自ら生み出しているという事。

そういう事を

考えないのかなぁ、と

疑問に思います。

ある問題を解決する為には

時に

それに最も近い環境ほど

変える必要がある。

と同時に

変えるのが難しい。

古い慣習や伝統、偏見のみに

固執することなく

自分の命の出どころと

持続可能な将来を

しっかり見つめたいですね。

※写真:花粉まみれになりながら

一心不乱に働くミツバチさんが愛しい


Follow me!