Morteratsch(モルテラッチ)氷河の融け具合レポート

世界遺産レーティッシュ鉄道ベルニナ線の車窓からも見え 有名かつ人気のスイス氷河のひとつ、モルテラッチ氷河の融解・後退具合を 体験談と写真・動画でお伝えいたします。

最初は2007年。その後少し空きまして2015年。その後は、毎年観察中。

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私が初めてここを訪ねた 2007年夏の様子。

…この時は 感動しました。

「氷河末端まで歩いて行けて、氷河に触れられるんだよ!行ってみなよ」と 現在は法律上夫である当時の彼に勧められ 期待を胸にひとりハイキング(彼はお仕事でしたので)。

その時は 夏真っ盛りでしたが コース末端に行くまでもなく 三分の2くらいまで到達した時点から 急に保冷室に入ったかのような ひんやりとした…いや、寒いレベルの空気に変わり そこからすでに 氷河というものの存在を ひしひしと感じたものでございます。

そして 約1時間かけて末端に着いた時には… 感動、圧巻。

氷の山が 目の前にどーん!とせり出していて キラキラと クリスタルのように輝く氷河を間近に観察でき しかも本当に触れることができたのです。

それだけではない。自己責任ではあるけれど 氷河の山に登ることもできたのです。確かにその日も 周りを見渡せば 家族や仲良しグループで来ているヨーロッパ系ツーリストさん達が 氷河の上に上がって写真を撮るなどしていました。私も恐るおそる… 何万年という時をかけて作られ 悠久の時を流れてここまで来た氷河と一体になれる事は 忘れられない感動的思い出です。

↑2007年、コース途中から見たモルテラッチ氷河全景。

↑末端からはこのように、間近で氷河を観察できました。ズームなしで撮影。

 

しかし 時は経ち 次に訪れた2015年。8年の間にモルテラッチ氷河は すっかり変わり果てていました。

氷河の末端は とても触れることなどできない距離に後退してしまい、かつて 私が氷河に触った地点と思われる場所に新しくできたベンチに座って 遠く氷河を眺めることしかできなくなっていたのです。

ハイキングコース末端と氷河の間は 氷河の融解水でできた 白濁した川でさえぎられ。そのわきをたどって 一応氷河近くまで行くことはできましたが 以前のように触れる事や登ることはできる状態ではなく。突然壁のように途切れた氷河の末端。その下には 大きな洞窟のような空洞ができていて そこから だくだくと濁った水が流れ出ていたのが印象的でした。

↑2015年。新しくできたベンチのある地点が、この時のハイキングコース末端 かつ このベンチのそばに「2015年の氷河末端地点」標識が立つ。

 

その後より 毎年モルテラッチ氷河は ガイドや視察で訪れていますが 年々 ますます遠くなり汚くなり さみしい限りです。

では、比較できるように 各年代の写真を列挙してみましょう。

↓2007年。

↓2015年。

↓2016年

↓2017年

特にわかりやすいのが、2015年から氷河の真ん中あたりに出てくる岩。これは、2007年には全く見えていませんでした。それが2015年にはしっかり見えていて氷河末端を二つに分断。その翌年、2016年には 岩の左側の氷河はほぼ消失して見えなくなってしまいました。

2017年以降は、今編集中ですのでお待ちくださいませ。

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