アルプスの絶景を車窓から眺めながら楽しめる事でも人気の、世界遺産レーティッシュ鉄道ベルニナ線。その中でも1・2の絶景と人気を誇るのが、ここ Alp Grum(アルプ・グリュム)駅。

※uは、上に丸ポチが2つつく、ドイツ語で使用するuです。

絶景のみならず、複数のハイキングコースがのびているので、いつも乗り降りが多い駅でもありますね。車道からは完全に離れていて、車では来られないということも理由のひとつでしょう。

余裕があれば是非のんびりして、駅から少し上に上がった地点から、冒頭の写真のようにぐるっと旋回して運行するベルニナ線を見るのが楽しいです。レストランも美味。

また、この駅からは南側に向かって、急に標高が低くなっていくので、急カーブを駆使しながら とっとことっとこ上って(または下りて)行くベルニナ線を観察することができます。

こんな険しい路線を、100年以上前に造り上げたとは… スイス人の鉄道技術、恐るべし。

↑一駅下のCavaglia駅から、えっちらおっちら上って来るベルニナ線の様子。可愛い生き物みたいで、愛しくなります♡

ここからは、間近にはパリュー氷河、遠目にはイタリア方面の山脈も見え、とても美しいのです。が、それだけではなく、今 アルプスの氷河が本当にどんどん融けて行っている事実にも、是非目を向けていただきたく思います。

こちらに 約100年前のパリュー氷河の画像を貼っておきます。

それと比較して、近年の氷河は どれだけ短く そして薄くなったことか。。。

100年前というと、我々ニンゲンにとっては大昔ですが 何万年もかけて育ってきた氷河にとっては 昨日のようなもの。

専門家の中には、あと10年もしたら この地域の氷河はなくなるのではないか…という人もいますが、この後退速度をみると、あながちあり得ないことでもないよな…と 思わずにいられません。

↑約100年前のパリュー氷河。同じパネルは、一駅先のOspizio Bernina駅にございます。

↓現在のパリュー氷河(2018年10月撮影)。厚さ、舌の長さに注目です。

↑パリュー氷河を眺めるイーラ。かつてあった氷河の舌部分は、荒々しい岩場として名残を残しています。

↑アルプ・グリュム駅と氷河の約中間地点にある山小屋レストラン、Sassal Masonより。パリュー氷河の融解水が作ったパリュー湖がきれいです。アルプ・グリュム駅は画像左端、ちょうどベルニナ線が入っていくところも見えます。

↓アルプグリュム駅、カーブ地点の動画。個人的にはブルージオ橋より好きかも♡ 撮影時はまだ6月なので、残雪多し。

↑おまけ:親バカ写真。歩き疲れて アルプグリュム駅を背景にこてっとするイーラ。サマーカット後なのでえらい毛が短く 仔犬のようです。

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地元在住、ベルニナ線沿線とエンガディン地方専門ガイド経験から、単なる道案内に終わらない 地域の自然・文化深掘りガイドでご好評いただいております。

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