イタリアン・オタクに日本語を教えて感心した事

イタリアン・オタクに日本語を教えて感心したこと
Lezione privata della lingua giapponese 🇯🇵 Bravissimo mio allievo!
毎週のオンライン生徒さんに加え 最近は地元にも新しい生徒さんができました。
彼は コロナ前の2019年にお兄さんと日本に来た時案内して以来仲の良い友達 … 年齢的に友達というか甥っ子的存在だが。
(ご興味ある方は2019年春~夏の過去ブログを漁っていただきますとその時のレポがあります。約1週間プライベートガイド・アテンドとして、東京赤羽のセンベロ体験、憧れの抹茶お点前体験、能登半島では白米千枚田、フグ、朝市、間垣の里…等々、ニッチなジャパンを体験いただきました)
その頃から 日本語習いたい習いたい言っていて 今年になりようやく意を決してオレはやる!とレッスンが始まりました。
彼は 海外で日本好きになる典型例で 入り口はアニメ。そう イタリアのオタクなんです。
ポケモンはもちろん ドラゴンボール NARUTO? AKIRA…? なんか私がわからんメンズマンガにも精通しており 時々アニメTシャツ着てくるくらいのオタクです。
しかし オタク及びアニメの力とは決して侮れない。
レッスンはまだトータルで10回ほどしかしていないけれど 覚えがめっちゃ早くて驚いています。やはりわからないながらもアニメを通し耳で聞いているので それがいざ意味を伴って頭に入った時に吸収が早い。
これは正に 子どもが言葉を覚えるプロセスなので自然かつ強いのです。
そして ひとつの単語を教えると それに関連した何かのアニメで知った単語が思い浮かぶようで ”じゃあこれもこういう意味?”とか芋づる式につながって行くから どんどん芋の実りが加速する。
今日は 日本語学習者にとって最初の大きな山場、「丁寧語じゃない過去形づくり」でだいぶ頭を抱えていたのですが…
(日本人にとっては普通だが
出る→出た
出す→出した
待つ→待った
学ぶ→学んだ
など 普段使いの言葉ほど活用が多様でガイジンには激ムズなのです)
ここから派生して突然
「じゃあ命令形は 母音エ で終わるの?」
と言い出し 言われてみれば確かに
出る→出て
出す→出せ、出して
待つ→待て、待って
学ぶ→学べ、学んで
母音 エ で終わるのであります。
教科書的にはまだまだ先に習う内容なんだけど アニメではよく使われるのですでに知っていたのですね
(例…となりのトトロでメイが お姉ちゃん待って〜、とか)
すごい!
そしてもうひとつの利点として オタク体質の方というのは とにかく真面目で一途。一度推しができたらどこまでも追いかけ時間もお金も使う… その気性が学習や仕事にも活かされるので 優秀な人が多いように思われます。
実際彼も 今まであんなに躊躇し迷っていたのはなんだったの…というくらい 一度やると決めたらめっちゃ真剣で 宿題以外も自主的に進めていて素晴らしい。今後の伸び代がありまくる逸材。
↑ イタリア語でのにほんごレッスンテキスト。ひらがなは彼が書きました。ヘタな日本人より上手い!
「オタク」というと世間一般的には腫れ物扱いされがちですが 私は前から密かに オタクこそが日本の経済と文化を支えている…と思っていた。そして今 イタリアンオタクを目の当たりにして その確信を深めるに至っている。
実際にオタクはOtaku として国際的にも認知された言葉のひとつとなっているのだ。”イケメン”でも”キムタク”でもなく。
グローバル化するオタクよ 永遠なれ
冒頭写真は 地元図書館でのレッスン風景。イタリアは図書館もお洒落です。
↑ 最近はめっきり寒くなり、今朝なんて昨日の雨が裏山の山頂では雪となりました!

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