2024年夏、アルプス地方旅する方へ…今年は雨が多いのでこの二点に注意しましょう【現地在住より最新情報】

世界遺産レーティッシュ鉄道ベルニナ線のイタリア側始発駅、Tiranoティラーノ在住唯一の日本人による現地情報ページです。
【今年はずっと雨が多いです!各地で土砂崩れ発生。山間部旅する方は注意してください】
今年のアルプス地方は(てかほとんどヨーロッパ全体)特に3月頃から悪天候続きで降水量が多いです。そしてもっと言うと昨年秋頃から雨が多くなり、降り方も変わってきました。アルプスでもいわゆる「ゲリラ豪雨」的に、降る時はとんでもない量の雨が一気に降るようになったのです。
その影響で実際に、私が住む地方だけで以下のような影響が出ております。
1.2023年10月末、ベルニナ線のAlp Grumアルプグリュム~Poschiavoポスキアーヴォ駅の間で大雨による土砂崩れがあり、一時ベルニナ線も車道も通行止めに。…実はその時、私自身が見事に当たってしまい、危うく帰れなくなるところでした(アルプグリュムからCavagliaカヴァーリアまでは電車運行停止だったので歩くはめになりましたが)。
2.2024年4月15日、スイスエンガディン地方(サンモリッツがあるエリア)にあるVal Rosegg(ロゼック谷…観光客もよく訪れる馬車で行ける氷河湖のある谷)にて大規模な土砂崩れ発生。幸い被災者はいなかったものの、百万立方メートル以上もの土砂が流れ出したそうです。
以下リンクは、その一方を伝えるスイスのオンライン新聞記事。イタリア語なので詳細ご興味ある方はGoogle 翻訳などでご確認下さい。
…実際に交通などに影響があったのは以上ですが、すでに半年以上降水量の多い状態が続いている事を考えますと、今後も何か起こる可能性は大いにあると思われます。さんざん雨が降って、山の地盤は相当の水分を抱えているはずですから…
実際、先日も前回のブログの通りプライベートガイドでサンモリッツまで出向きましたが、今までなかったところに滝ができていたり、新しい小規模な土砂崩れの跡が沿線の山の斜面に何か所も確認できました。
ですので、ご旅行にて気をつけた方がいいと個人的に思う点は以下です。
1.ハイキングや散策で急斜面のそばを歩いたり雨の翌日歩くなどの場合は、現地最新の情報、及び落石など周囲の物音に気をつけながら歩きましょう。万が一、予定していたコースがクローズになっていたら、素直に従いましょう。
2.余裕を持った旅程がお勧め…そんなわけで、悪天候の影響で電車が止まったり、フライトが遅延やキャンセルになるリスクも例年より上がっていると思います。そしてハイキングの際も、予定していたコースがクローズで迂回して遠回りする必要が出てくる、なんて事もあり得ます。そんな時、余裕のないキツキツの行程ですと、つい焦りが勝って「このくらいいいだろう」などと都合よく判断してしまい、結果事故につながりがちです。公共交通機関が一つ遅れますと、全てがズレズレになりとんでもない時間のロスにつながりやすいのが日本と違うところでもあります。そして焦って行動するとついイライラしてしまったり、注意力散漫になりスリや置き引きなどダブルのトラブルリスクにも…
せっかくのご旅行ですから、いい思い出だけを持って帰りましょう。
お役に立てば幸いです。
↑先日のラゴビアンコ付近を走るベルニナ線。まだ冬!?くらいに残雪が多く、湖なんてほとんどがまだ氷と雪に覆われてみえませんでした。

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2024年夏、アルプス地方旅する方へ…今年は雨が多いのでこの二点に注意しましょう【現地在住より最新情報】” に対して1件のコメントがあります。

  1. 石本 和治 より:

    直近の参考になる内容でとてもありがたかったです。
    6月26日からスイスに行く予定です。
    物価高の折ですが、結婚50周年の記念にと計画しました。
    ミラノからスイスに入ります。
    ツエルマットとグリンデルワルドを中心にスイスを回りますが、ベルニナ線の車窓の左右での楽しみ方やおいしい食べ物などの紹介なども、ブログで紹介をお願いします。
    ハイキングなどにはちょっと年を取り過ぎましたが、少しは楽しむつもりです。
    これからも楽しく役に立つブログを紹介してください。

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