スイスでもスリ被害!今年は高リスクなので気をつけて~実際の財布盗難事例と対策
こんにちは、イタリアとスイスの間で暮らすヒロコです。
本日は、最近実際に起きたスリの事例を紹介します。実際の事例を知る事でこれからヨーロッパへの海外旅行を控えている方の参考になれば幸いです。
すられたのは、最近私が実際にお会いした旅行のお客さま。ご本人から聞いたお話です。
※個人情報につながるような情報は省いております。
起きた時期:2023年7月
場所:スイス、チューリヒの物販のお店
その時の状況:店内で商品を見ていた。言葉がわからないのでバッグから携帯を取り出し、携帯を商品にかざして翻訳機能を使いながら見ていたところ、気づいたらバッグ内の財布がなかった。
・バッグ内に携帯と財布を一緒に入れており、携帯を取り出した際にバッグのファスナーは開けっぱなしにしていた。
・バッグの開口部は体の前に回していた。(背部じゃなく腹部、なので目は届く位置ではある)
…バッグの開口部は前にしていたけど盗られたことに気づかなかったのは、おそらく携帯に注視していたからと思われます。携帯って集中すると結構他のことに気が向かなくなりますよね。私もスリではないですが、バスや電車の待ち時間にちょっとのつもりで携帯を開き、そのまま集中してしまってふと気づいたら電車を一本逃していた…という経験があります。そして最近の携帯はかなり大きくなっているので、間近で両手で操作したりすると結構視界が狭くなると思います。
または、バッグが開いていたので知らぬうちに財布が落下して、気づいた誰かがそのままお持ち帰りしたのかも…
幸い、現金は多くいれておらず、カードをすぐ止めるなどして被害は最小限にとどめる事ができたそうですが、旅行中に盗難にあうとそれだけで大きなダメージですし、海外こそカードが活躍する場面なのにそれが使えなくなるというのも痛いです。
特にこの夏は、コロナ後初めて世界的にフリーな夏とあって、世界中の観光地が込み合っています。スイスも同様。なので人混みのできる場所が増えますから、スリや置き引き犯にとってはチャンスが増える事になります。
もうひとつ、コロナの影響と言えば治安です。経済が停滞していたこの2-3年の間に、よく言われているように経済格差もより開いたのでしょう。日本でもそうですが、手っ取り早くカネになる物を盗もうという事例が増えたように思います。
という事で、比較的安全と言われるスイスでも
・大都市
・人混みの多い場所
はリスクがあります。
ましてや、イタリアなど他の国ではより危険がいっぱいと思われます。
これから夏の旅行シーズン本番。
旅をいい思い出だけで無事終わらせるためにも、以下のような対策をお勧めします。
考えられる対策:
・バッグは常にファスナーをしめる。…これはもう常識です。奴らは閉まってても一瞬で開ける技を持っている。それ以前にファスナーじゃないバッグは論外。
・できれば鍵をかける(キーホルダーやゴムで結わえるだけでも違う。とにかく物理的に開けるのに手間がかかる仕様にする)
・バッグは絶対背中に回さない。リュックの場合も、人混みの多いところでは前に抱える。人混みのないところでも、すぐ開けたり破ったりできる浅い部分に貴重品は入れない。…治安の悪いところではリュックをナイフで裂いて盗難の事例あり。
・貴重品は分散して入れる。
・ウェストポーチはベルトごと切られる事があるので非推奨。…実際に以前イタリアで、ウェストポーチごと盗られた事例あり。ウェストポーチはフィットしすぎてつけている事を忘れがちなので盗られても気づかない場合がある。
・レストラン、カフェで座る時もバッグから目を離さない。…ちなみに私は常に膝の上に置いている。
・スマホ盗難も流行っているので安易にテーブルの上に置かない。…カフェのテラス席などでリラックスしてテーブルに携帯を置いていると、アンケートを装った人物が寄ってくる。携帯の上に紙を差し出してそちらに気をとられている間にその下で携帯をさっと盗み去っていくというもの。
…なんだかこうやって書いていると、戦後の混乱期かと錯覚してしまいそうですが、これが現実の世界の治安です。先進国と言われるヨーロッパでも。安全と言われるスイスでも。
特にイタリアなんかでは、スリや置き引きは日常茶飯事なので、警察はろくに対応してくれません。盗難届・被害届の受理くらいはしてくれるでしょうが、捜査なんてまずしません。仮にしたとしても盗まれたものが返って来ることはないでしょう。(過去にイタリアで二回スラれたけど二回とも財布が返ってきた私の事例はかなりレアケース。ご興味ありましたらそのうち詳細話します)
我々にできる事、それは「予防」しかございません。
しっかり対策して、楽しい旅を無事に終えてご帰宅下さいね。
↑Bachalpsee~バッハアルプゼー~