鳥インフルエンザ、むやみに恐れるより見直さない?

電気代から食品からあらゆるものの値段が上がっている中、この冬は特に卵が品薄、値段も上がって過去最高値を記録、その原因のひとつが鳥インフルエンザが猛威をふるっているから…というニュースを最近よく目にするのですが…我が家の、大変ワイルドかつ”不潔”な環境で生活しているニワトリは全然平気なんですよね。
不思議なことです。
そんな我が家の超自由系野生系ニワトリを観察するに 大規模養鶏場で鳥インフルエンザが蔓延してうちでは起こらない理由が見えて来ました。
その理由を今回の動画では話しております。
18分強と少し長めですが かなり本質的な内容なのではないかと思いますので 畑を我が物顔に闊歩するニワトリの風景と一緒にご興味ありましたらお楽しみください。
 
観るじゃなく読みたい方用には 以下に内容のテキスト版を貼っておきます。字幕的に読みながら観るのもありです。
 

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鳥インフルエンザは野鳥が持ち込むからという事で、養鶏場では絶対に野鳥が入らないようにしているし、ヒトが入る時も消毒したり服着替えたり完全防備でやってますよね。でも毎年どこかで蔓延している。
うちのニワトリはそれで言うとかなりリスキーな環境にいる。
毎日、私がニワトリの為にこさえたご飯を狙ってスズメからメルローという小さなカラスくらいの鳥まで様々な野鳥がやってきます。時には仲良く一緒に食べてるくらい。
そして野鳥のみならずウサギ、犬とも接しているし、ウサギのフンが落ちる場所をツンツンついばんで虫を探したり… これほどいわゆる“不潔”な環境で過ごしているニワトリもいないわけです。
さらに、夜間マイナス5℃とかになる真冬でも吹きっさらしの止まり木で寝てるんです。鳥小屋の内部の風の当たらない箱の中とその上とに止まり木を用意してるんだけど、鳥たち自ら年中上を選ぶ。
でも全然、インフルエンザどころか風邪すらひかない。いや、1回くらいはひいた事あるんだけど、勝手に治りました。
一方、年中快適に温度管理されて清潔な環境で暮らしている養鶏場で、毎年感染がでて死んでしまうほど重症化し、一度に何万羽も殺処分されてしまう現状。
その違いはどこにあるのか。それはズバリ、ニワトリ自身の免疫力、自己治癒力、しか考えられない。
と思うのですがどう思われますか?
前回の、ニワトリの産卵とヒトの不妊の関係の話同様、うちのニワトリのように毎日なるべく自然の(添加物で加工されていない)栄養をバランスよくとり、外で自由に運動してるから健康で生命力の強い体になる。だからウィルスや細菌が体に入って来ても自己免疫力で打ち勝つことができるので発症しない、またはしても軽症で済む。。。という事ですよね。
しかもうちの子なんて、ワクチンすら打ってないですからね。
なぜなら養鶏場のニワトリは生まれたらすぐに何かしらのワクチンを打たれ、たぶんその後も定期的に打っている。それでも感染するし蔓延する。
一方うちのは、市場で買ったニワトリに関しては販売前に飼われていた段階で打たれてるはずだけど、じゃないと販売しちゃいけないから、うちに来てからもう一年以上も打ってないし、この胡麻和えみたいな柄の二羽に関しては我が家で生まれたのでこれまで一度もワクチンした事ない。しかし前述のように全く風邪ひかずピンピンしている。
これは一体どうしたことか!
もちろん、ワクチンを全否定するつもりはない。ワクチンのおかげで狂犬病、天然痘など恐ろしい病気を撲滅することができた。でも同時に、それさえ打っておけばどんな病気も万事解決!ではないし、ましてやルーティン的に短期間に何度も打つなど、あまり意味がないどころかかえって健康を損なうことにもなりかねない。ちょうどこの2-3年でものすごーく思い当たることがあるんですがまぁそれはあえて言わないとして。
鳥インフルで何万羽殺処分…というニュースを見ていると、対象になっているのは毎回大規模な養鶏場。巨大な倉庫に所狭しと縦にも横にもケージが積み上げられ、太陽を浴びる事なく,運動どころか向きを変える事もできないような狭い空間でひたすら人工飼料食べて産むだけの毎日…そりゃ体の抵抗力も最弱になりましょう。
何万羽も殺処分…との見出しと共に防護服で完全防備した人たちが作業に当たっている様子がニュースで映し出されると、「鳥インフルエンザウィルスってそんなに毒性が強いんだ!?」「ヒトにうつったらどうしよう…コロナの初期のような事になるのではないか」…などなど不安を煽られると思いますが、私の意見では真実はそうではなく、鳥インフルが強力で恐ろしいウィルスなわけではなく、大規模養鶏場のニワトリ達が弱すぎる。強くなれないような飼われ方をされている、という事だと思います。
だいたい、免疫というのは日々の生活の中でウィルスや細菌に少しずつ接する事で獲得されていくのに、生まれてからずっと人工飼育で土にも触れた事のない環境でいたら自然免疫を獲得するヒマもないわけであって、そりゃ抵抗力の弱い体にもなろう。そんな、あえて病気になりやすい環境で育てておきながら、病気になるからとワクチンに頼り、より「清潔」に保つために手間とコストをかけ、そして一羽でもインフルになったら一斉に殺処分。結果として卵の値段が上がっていく…なんか本末転倒じゃないですかね?
全く根本的解決にはなってなくて、悪循環。ニワトリをどんどん薬やワクチン漬けにして結果よりひ弱になり、養鶏場はもっと清潔に、ICUの無菌室レベルじゃないとダメって事になりますよ。こんなやり方を続けていたら今後コストももっとかかるだろうから生産者さんは大変だろうしニワトリも全然幸せじゃないし、そこから生まれる卵も本当の意味での美味しさはないし、誰のメリットにもならないと思うのだが。メリットになるのは薬剤会社くらいでしょうね。。。
またそんなニワトリ達を思うにつけ、現代の私達の問題のひとつ…子ども達にアレルギーやひ弱な子が増えているのは土遊びや川遊びなどせず、室内では常にエアコンや空気清浄機があって、という清潔すぎる環境で育っているのが一因、、、なんて言われていることにも通づるなぁと思う。
振り返れば、私もそうでしたけど少なくとも昭和の時代の子ども達なんて正に我が家のニワトリよろしく 適度に汚かったですよね。放課後は揃って用水路や近くの森に遊びに行ってザリガニ釣りや虫取り。冬には袖口が鼻水でテカってる子とか絶対いました。でもアレルギー体質の子なんていなかった。アレルギーという言葉自体知らなかったもの。
毎年インフルエンザは流行っていたけどそんなに蔓延する事もなかったし、何よりインフルエンザワクチンなんて打ってなかった。
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そもそも、人間界でも動物界でも冬というのは風邪やインフルエンザが流行るものなんです、古来から。だから基本となる体の免疫力さえ鍛えていれば、毎年そんなにこの世の終わりみたいに大騒ぎする事じゃあないと思う。
その証拠にイタリア語で二月はFebbraio(フェッブライオ)というんですけれど、それは「熱」を意味するFebbre(フェッブレ)から来ているんです。英語でもFebruaryがFeverから…イタリア語ほどダイレクトじゃないですけど似ています。
2月というと季節としては冬の後半戦。少し寒さが緩んでくる頃ではありますが、自然と共に生きる動物や昔の人にとってはたぶん一番キツい時期だったはず。
なぜなら、(私も少し前の動画で紹介したように冷蔵庫使わずほぼ自分の畑で穫れるものだけでやってるから実感するのだけど、)12月、1月くらいまではホウレンソウやカボチャ、リンゴなど冬野菜冬果物や保存食が結構ある。そして体も夏秋の間の栄養や体力の蓄えがある。ところが、その蓄えも尽きてきて心身ともに疲れが出てくるのがちょうど2月。そして冬の間寒いからと加熱したものやカロリーのある胃腸に重いものを食べがちな事も手伝って栄養が偏りがちになる。
そうして弱ってきた時にちょうど冬のからっ風で低湿度になってウィルスが活発になって来ると。
自然の摂理なんですね。
ちなみに日本の2月の和名、如月も、衣更着…衣を更に着る…から来ていると言いますように、古今東西、本質は同じ。昔の人というのは本当に自然と向き合いながら暮らし、言葉の中にその知恵を込めてきたんだな、と。いわば、遠いご先祖様達からのメッセージ。生きるヒントがつまったプレゼントですよね。便利・快適すぎる生活に慣れ切って大切なギフトを忘れちゃいけないなぁ、とつくづく思います。
動物もヒトも健康で、命が無駄なくうまく回る仕組みというのは、ワクチンでも過剰に清潔な環境でもなく、なるべく自然に沿った昔ながらのやり方・暮らし方なんだな、というのが、今回我が家の自由奔放なニワトリをみて感じた事でした。
ちょうど卵の値段が話題になっている今。そもそも今までの値段で売られていた背景、私達の食生活について見直すいい機会なのではないでしょうか。
あなたは、どう思われるでしょうか。

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