ニワトリの卵とヒトの不妊の関係


イタリアアルプスも寒さが緩み、最近ようやくニワトリ達が卵を産むようになりました。

…私もここアルプスの田舎でニワトリを飼うまで知らなかったのですが、ニワトリって基本的に寒い冬の間は卵を産まないんです。ご存知でしたか?

それを知った時はニワトリの体ってすごい!と感動したものですが、実はよく考えればしごく当然の事であり、またそれは私達ニンゲンの食生活についても大いに考えさせられる理由だと思うので、今日はその内容をシェアしたいと思います。

ニワトリと不妊の関係

以下の内容は動画内で話している内容と同義です。聞き流ししたい方、動くニワトリと愛犬ブーボと共に観たい方は動画にてお楽しみ下さい。観たよの合図に高評価やコメントをいただけますと励みになります。

※今回の動画は、ニワトリもブーボもひときわ賑やかです。。。

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まず自然環境において、冬って寒い。 そして食べ物が少なくなります。 すると体は、己の体温を保とうとしてかなりのエネルギーを必要としまた消費する。 夏場より体に取り込める食べものの量・質そして栄養素が減る一方で消費量は多くなるわけです。 であれば、まずは己の体を保つことに精いっぱいで、次の事…次の世代を残す為の卵子や精子にまで手が回らない…のは容易に想像できないでしょうか? ※…ま、これにはいわゆるエビデンスがあるわけでもなく何か論文を読んだわけでもないので絶対そう!とは言えません。私が約10年ニワトリを飼って観察してきた中で感じた個人的感想です。個人的に確信はあるけど、あくまで参考として聞いていただければと思います。

例えれば、海で溺れたり雪山で遭難したりといったサバイバル状況の時、他人を助ける前にまず我が身を守れないと意味ないのと同じで、冬の厳しい環境ではまずは生存の基本的欲求の初歩、自己防衛本能が優先されると。 子孫を残す、という自然の営みは、まず己の身体がしっかり満たされていないとダメなんだな、と冬になるとピタッと産卵をやめるうちのニワトリを見ていると感じます。

で、その営みを支える何より重要な要因が、栄養です。しかもなるべく自然の栄養。 というのも、我が家のニワトリも冬場時々、気まぐれのように卵を産むことがあります。でもそれは決して気まぐれではなく、振り返ってみると与えたエサの内容によるのです。

穀物類で炭水化物、食卓で余ったお肉やチーズ外側の硬い部分でタンパク質カルシウム、プラスサラダ菜などの生野菜でビタミン・ミネラル。 この三つ巴が揃った時に初めて、冬でも卵を産む確率が高くなります。

春から秋、畑に豊富に作物や雑草があり、虫もたくさん活動している間は、ツンツン地面をついばんだり、我々が食べられないキャベツの硬い葉や少し傷んだサラダ菜などを食べて自然からタンパク質、ビタミン類を補給しているのでしょう。しかし全てが休止中の冬は我々が与えるものしかないので、どうしても炭水化物が多めになります。いっくら炭水化物系だけをたくさん食べても、卵を作るには十分ではないんですね。

しかも、人工的または加工済みの栄養素ではなく自然の方がこれまた断然効果が違います。というのも以前、お店で見つけた「産卵促進飼料」なるものを混ぜてあげたことがあるのですが、あまり…というかほとんど効果を感じられませんでした。 一方、無加工生野菜だとテキメンです。

そんなニワトリの反応を見ていると、いかに天然の栄養って大事なんだな、と思わされ、同時に現代の我々ニンゲンの大きな問題のひとつ…不妊というのも、食生活が大いに関わっているのではなかろうか、と思わざるを得ません。

しかしそれは何も、今現在、不妊に悩んでいる人の食生活が悪い…という意味ではありませんよ。今だけでなく世代を超えて。特におそらく戦後以降、いわゆる食生活が”豊か”になったと言われてから、本当に様々な美味しいものを食べられるようになりました。一方で、お腹がふくれるだけであまり栄養にならないジャンクフード、添加物で美味しく味付けしているもの、同じく添加物で何日経っても全然腐らないものなど、見かけはボリュームがありまた美しいのだけど中身のない食べ物も増えました。

そんな食生活が二代、三代と受け継がれていくうちに、人間全体が弱くなってしまったというか、次の世代に力強く命をつなげる生命力みたいなものが失われつつある表れが、今日の二組に一組が不妊とも言われる状況なのではなかろうか… さらに現代の人は男女ともにさらに忙しく、時間がないから手軽な、つまり添加物たっぷりの出来合いの食事で済ませがちになり…負のループ。それじゃ不妊にもなるわな、となるべく自然環境で暮らしている我が家のニワトリを見ていると思うわけです。

そして実際に、不調・栄養不足が体に出る事を私自身が最近体験しました。

それは爪。両手どの指も爪の同じ位置がへこんでいる事に気づき、時系列で振り返ってみるとちょうど昨年12月に高熱を出して寝込んだ時と一致するのです(実際の爪は動画内参照)。

一時期の風邪(コロナではなかった)だけでこんなに見える形で影響が出るなんて、なんて体ってデリケートというか正直だな、と思いました。 であれば、長年の食事内容や生活習慣が卵子や精子の機能に影響を与えるのは、想像に難くないのではないでしょうか。

ニワトリもヒトも同じ生きもの。なるべく自然のものをバランスよく食べる事、日に当たり運動する事…要するにやっぱり「昔ながらの生活」が一番なんだなぁ、というのが今回私が、ニワトリとその卵から学んだことです。

あなたは、どう思いますでしょうか。

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