コロナ禍三年目、2022夏現在の国際フライト状況

世界的にだいぶ規制が緩くなった2022年7月初めに日本からイタリアミラノまで帰ってきました私が、以前とはやはり違う現在のフライト状況体験談をシェアします。帰省や旅行を考えてる方の参考になれば幸いです。
先に一言で申しますと

【証明書・隔離など規制はほぼなくなってその点は楽だが、無駄に時間がかかり混乱からのミスも多いので注意!】

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窓からの風景。おそらく北極圏近くを飛んでいる時。写真では伝わらないと思うが、ほぼ満月が冴えた蒼で世界を照らして神秘的でありました。

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今回私が使ったフライトはANA全日空の、羽田ーフランクフルト経由ーミラノマルペンサ。

①時間がかかる!:
・コロナとは別に今はロシアウクライナ問題でロシア上空飛べない為、今回日本からヨーロッパ行きでは北回り…アラスカの方まで行って北極圏近くを通り、グリーンランドやアイスランドをかすめながらイギリスの東側を南下してフランクフルトに降りる…という、えらい遠回りです。よって、当初のフライト予定時刻より2時間半前倒しで出発となりました。普段と違うルートなのでそれはそれで景色やリアルタイム・ルートマップ見るの楽しい。しかしやはり14時間以上機内缶詰めは長いので覚悟と用意はしましょう。

・乗る前も時間がかかる…ANAでは、チェックインカウンターに並んでる時点で、3人ほどの係員さんがそれぞれの顧客の最終目的地に合わせて必要書類の事前チェックをしていました。国によってはまだ陰性証明など求めるところがある為。カウンターに行きつく前にチェックする事はとても日本らしく、結果的にスムーズな流れにつながるので良いと思います。しかし、その人の行き先確認、そこでどの書類が必要かを係が確認、本人がそれを持っているか確認…の手間を一人ひとりにするので、チェックイン手続きを終えるまでに時間がかかります。
それなのに、チェックイン開始は通常通りのフライト3時間前からだったので、手続き終えるまでに待つ上に、出国エリアに入ってから搭乗までの時間が短くなります。入ってからのんびりやショッピングの時間はあまり期待しない方がいいでしょう。
今回はラウンジ使えたので、早く行ってのんびり&出発前にシャワーでスッキリしたかったのに、ラウンジ使えたのは正味1時間程度で、シャワーも結局できなかった。なぜなら同じ事考える人が多くいたようで着いた時にはすでにシャワー予約一杯。一応予約してお待ちいただけます…との事で予約してみると、なんと「あなた様の順番は29番目、予想待ち時間は200分です」

…チェックインが3時間前からしかできないのに200分待ちってどないやねん。20分前から搭乗開始だしどう考えても無理。テルマエ・ロマエよろしく裸体にバスタオル巻いたままゲート走らせてくれるんかい、と。この点についてはのちのアンケートで意見しました。

※ちなみに今回のこの以外、ANAは安定の素敵な航空会社、大好きです。近年は帰国時いつもANA。お世話になってます。

②空港・機内はガッラガラ…
この点は静かで快適。日本も海外からの観光旅行客解禁になりまいたが、やはりツアー限定という事もあってか、外国人観光客なんてほぼ皆無。外見から判断するに、私のような帰省組かビジネス客のみでしたね。ヨーロッパは今ほぼフリーなので、この2年間待ちかねた日本から海外への観光客で溢れかえっているのでは…と予想して今回プレエコにしたのに、全くその必要はなく、むしろエコノミーの方が空いており、シートひとまとまりに一人くらいの間隔にて、みんなビジネスよろしくフルフラットで寝ていました。
私が毎年ガイドとしてお世話になっているスイス向け旅行会社の方によると、やはり日本人は慎重なので個人旅行は警戒してる人が多いとの事。個人的には行くなら今しかないと思うが、たぶんこの夏はこのまま閑散として経過しそうなので、個人でヨーロッパ行きたいなぁ…と思っている人にはこの夏が絶好のチャンスかと思われます。私も次回はエコノミーのままで行こうと思う。

・羽田のレストラン街は半ばゴーストタウン:
そういうわけで全然まだ人出が戻っていないので、羽田空港の国際線用ビル・第三ターミナル4階のレストラン街は、半分以上がいまだ休業中にて、ランチタイムも終わった午後に行くとほとんど食べるところがありません。
江戸横丁をイメージした店構え、立派な本当の木材使い再現した日本橋…東京オリンピックを想定してかなりの予算を投じて整えられたレストラン街には、冷房だけじゃない涼しい風が吹いておりました。
なのであまり早く行くと今回の私のように、モスか吉野家しか選択肢なくなりますので、無駄に早く行かないようにしましょう。生ビールはあるけど最適なつまみがありません。

④ヨーロッパでは荷物にまだ混乱が見られる様子…
1ヶ月ほど前のニュースですが、ヒースロー空港で人手不足から荷物の積み替えがうまく出来ず、結果たまりにたまって空港ビルの外まで荷物があふれ出し…なんて報道がありました。今回私はフランクフルト経由で、結果的には無事荷物出てきたんですが、変な通知が来てトラブル巻き込まれ未遂だったので冷や冷やしました。
というのも、ミラノ着陸直後にSMSで「あなた様の荷物が乗り継ぎ地で積めなかったので次のフライトに載せます」というメッセージが来て。確かにターンテーブルで待っていても出てこない。そこでLost&Found Baggageオフィスに行ってみるがそこは長蛇の列。なのに係は二人で全然進まない。らちが明かぬと一縷の望みでまたターンテーブルに戻り待っていると、ほどなくして二つとも荷物が出てきた…という事がありました。次のフライトの時間でもまだなかったし、単に荷下ろしが遅かったのだと思いますが、ではなぜメッセージがなぜ送られてきたのかは謎です。という事で予定より1時間くらいロスしました。
また、別なところで読んだのですが、最近イギリス経由のフライトした人が、同じように自身のフライトでは荷物が届かず、その後手続きして待つももう10日くらい経つ現在でも荷物がいまだ届かず、トラッキングしてもどこにあるか明らかでないそうです。

⑤乗り継ぎ窓口激込み:フランクフルト乗り継ぎ時間が2時間近くあったので余裕ぶっこいていたのですが(といってもどこにも寄らず直行)、乗り継ぎ保安検査(入国審査)も荷物検査も激込みで、さらにたぶんロシア・ウクライナの影響で荷物チェックも厳しくしているらしく、えらい時間がかかり焦りました。私が荷物チェック通過したのは搭乗開始時間。
さぁここまで来た。えーとゲートA…と探すと、なんと隣のビル。目の前には果てしなく続く動く通路(エスカレーターの平らなやつ)。もう誰もいないその通路を、モンベルリュック担いで猛ダッシュかましました。あの時ほどかつての陸上部で培ったフォームが役立ったことはない。あれ、モンベルリュックだけ持ってて軽装だったので間に合いましたが、持ち込みサイズでもスーツケース持ってたり、高齢者や足悪くて走れない人だったらたぶん間に合わない。

そしてこういう時本当にイライラするのは、ヨーロッパの人は混雑してても仕事の手を早めようとしない事。焦っているのは顧客のみで、スタッフ達はいつも通りのんびりと、同僚と冗談も交えつつタラタラやっており、こちらがイラついているからますますそう見えるのかも知れぬがわざとゆっくりやってんじゃないかと思うほどである。そしてそういう時通り過ぎるスタッフに声かけても無視するスキルだけは有能。

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ヨーロッパは全面的な規制解除、そしてちょうど夏のバカンスシーズン到来という事で一気に移動する人が増えた。しかしながら空港関係はコロナ中かなりの数のスタッフを解雇した為人出が足りない。急きょ人員を増やしてもまだ勝手のわからない素人集団が大部分なので、急な対応やトラブルに迅速に対応できず、混乱が混乱を呼んでいる様子が見受けられました。

イタリア上空。夏らしい雲が美しかった。

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という事で、この夏ヨーロッパ向け国際フライトを予定している方に留意点と対策として私が思う事は

1.時間は予定よりかかるものと思って望む事。つまり旅程には余裕を持ちましょう。…少ない休暇を有効に、と思って着いたその日に遠くまで移動したり帰りのフライト日、ギリギリで他所から向かう人が時折いますが、フライト前後日は空港近くに泊まるくらいの余裕を持った方が特に今年は良いでしょう。

2.スーツケースには絶対大切なもの、すぐ使いたいものは入れない。ターンテーブルからタイムリーに出てきたらラッキー、くらいの低い期待値でいた方がストレスが少ないでしょう。

3.予算重視ならむしろエコノミーのままの方が余裕で寝られる可能性大。

4.選べるなら、乗り継ぎ時間は長めの方が今回はむしろいいかも知れません。自分が焦らなくていいし、荷物も無事に積まれる可能性高まるのではと期待。…一度別便に積まれると、空港会社としては「こちら都合なのであとは責任もって自宅までお届けします」という事になるらしい。が、ヨーロッパ、特にイタリアの場合は宅配ほど心配なものはない、というのはもはや常識ですよね?空港のLost&Found Baggageカウンターで「ここで受け取るから待ちます」と言えばいいらしいが、今回のようにそこも激込みでなかなかたどり着けない場合、言う前に宅配用に仕分けされちゃうこともあるわけで。そうなったら大変面倒くさい。想像するだけでもう面倒くさい。
そういったことを考えると、いかに日本の対応・システムが神か再確認。もう帰りたいぐらいである。

長くなりましたが以上です。
何か他に質問とかあればコメントでお寄せ下さい。
各国の規制内容、個人的旅程の相談はお断りしますが、一般にみんなに役立つようなご質問は回答&記事に追加していきます。

日の出の頃。地平線上に薄く、徐々にその色を濃くしていく陽光が美しい。

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