なぜにここで「干しぶどうワイン」?スフォルツァートの秘密
「干しぶどうワイン」Sforzato(スフォルツァート)は ワインの国イタリア広しと言えど 私の住むアルプス谷間 Valtellina ~ヴァルテッリーナ~地方でしか造られておらず
その製法は…
・収穫したブドウを 平均110日間も陰干し。
・水分が抜け 重さが40%も減った 半干しぶどうになって初めて ワインの仕込みを始める。
・少なくとも20ヶ月は熟成させないと スフォルツァートと名乗ってはいけない
…まことに手間と時間のかかる スローライフなワインであります。
なぜわざわざこんなことをするのか そしてできるのか。
それは 気候のなせる技。
北イタリア&アルプス…ほとんどスイスと言っていい寒冷地で育つNebbiolo ~ネッビオーロ~というブドウ品種は はっきり言って薄味。そのままワインにすると テーブルワインとしては飲みやすいものの 太陽サンサンの南イタリアのような 存在感のあるワインにはど~してもならない。そして あっさりしすぎて長期保存にも向かない。
そこで 試行錯誤の結果生まれたのが この 干しぶどうワインの形なのでしょう。
そんなに長いこと置いておいてカビは生えないの…?
という質問もよくいただきますが これもこの地方特有の 細い谷間に吹き抜ける乾いた空気のおかげでございます。高い山が 南からの湿った空気をさえぎってくれて 深い谷間がちょうどアルプスの風の通り道になるんですね~。
本来 ワインには不利な条件を 地の利として活かすという 素晴らしい先人の知恵がつまった珠(朱)玉の一滴であります
改めて感動した。こんな貴重な地域に住めることになった我が運命に感謝。
これからも この地域の良さを伝えることに邁進したいと 計9杯も試飲した熱いアタマで考えるのであった…
☆ワイン祭りにて これまた地元食材をふんだんに使ったランチと共に♪
…ソムリエさんがイケメンで 迷わず一緒に写真を撮り 後から気づく。長身&ナチュラル・スキンヘッド…うちのパートナーと同じやん!
…私ってもしかして ハゲ専かも知れません。

なんと日本の切手もあった♪ Katsunumaだって。

こちらは アルプスハーブから造られたリキュール Braulio(ブラウリオ)のアイスケーキ。


